2008年11月23日

不妊原因の約半分占めること

不妊原因の約半分占めるのが、男性の不妊だそうだ。理解度が低いため、治療が進まない場合もあるとのこと。不妊の疑いがあった場合は、女性だけで病院に訪れることが多いということで、これは夫婦間の問題のため、ぜひご夫婦で訪れることを医師はお勧めしている。不妊と男性の価値は関係ないと先生はおっしゃっているので、子どもも希望するご夫婦は、二人そろって話し合い、前に進んでいくことが大事ということですね。


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子どもを希望する夫婦の約1割は不妊に悩んでいるといわれる。不妊は子どもを希望しながら、2年間妊娠しない状態を指す。一般には女性の側に主な原因があるかのように受け止められているが、世界保健機関(WHO)の調査によると、不妊原因の約半分は男性側にある。年間約100例の不妊カップルを診ている荻窪病院(東京都杉並区)の大橋正和・泌尿器科部長は「不妊治療を望むカップルは増えているが、男性不妊への理解は低い」と指摘する。

 ●検査で症状確認

 不妊の有無は病院で検査する必要がある。検査は、精巣(こう丸)サイズの診察、精液検査(精液量、精子の数、精子の運動性)、血液中のホルモン測定などがある。

 精液検査などに基づき、(1)精子がない「無精子症」(2)精子の数が少ない「乏精子症」(3)精子の運動が悪く、受精能力がない「精子無力症」−−などと診断する。無精子症となる原因は現在もよく分かっていない。

 不妊の悩みで同病院泌尿器科を受診した過去3年間の男性患者259人を調べたところ、無精子症と乏精子症がそれぞれ約3割、精子無力症が約1割、勃起(ぼっき)障害や射精障害が約1割の比率だった。一方で、約2割の男性には異常が確認できなかった。

 ●保険適用外も

 乏精子症と精子無力症のうち、精液が菌に感染している場合は抗生剤を内服する。精巣の静脈で血液が逆流してはれあがり、精子を作る能力が落ちるとされる精索(せいさく)静脈瘤(りゅう)では手術が必要だ。原因不明の場合は、人工授精や体外受精など補助生殖医療を考えることになる。

 無精子症で精子を作るホルモンが不足している場合はホルモンの補充療法(注射)を行う。この治療で患者の約8〜9割で精子が現れるようになる。

 避妊目的で精子の通り道をふさぐパイプカットをした人は、管をつなぐ手術を行う。この場合の精子出現率は約8割だ。

 原因不明の場合は、精巣中の精子を手術で取り出し、卵に人工的に注入する方法がある。この治療が精巣内精子採取術と顕微授精で、高度の技術を要する。受精が成立すれば、受精卵を子宮に戻して妊娠を待つ。

 年間約20例の精巣内精子採取術を行う大橋さんは「精子が1匹でも取り出せれば、顕微授精にもっていける。ただ、妊娠まで成功する確率は3割前後だ」と説明する。

 男性不妊治療で多い顕微授精の場合、健康保険は適用されず、費用も病院や症状によって30万〜50万円程度と幅がある。精巣内精子採取術にも健康保険は適用されない。

 ◇カウンセリングも重要
 製薬会社「メルクセローノ」(本社・スイス)が今年6月、不妊に悩む既婚男女約1000人(25〜44歳)にアンケートしたところ、約半分のカップルが「受診したことはない」と答えた。その背景には、不妊治療にかかわる心の悩みを相談できる場所が少ない事情もあるようだ。

 「相談に訪れるのは女性が多い」。こう話すのは不妊治療に取り組む東京HARTクリニック(東京都渋谷区)でカウンセラーを務める平山史朗・臨床心理士。女性が不妊治療を受けたが、妊娠しなかった原因は男性だったというケースもある。平山さんは「最初から夫婦で相談すべきだ」とアドバイスする。

 男性は自分に不妊の原因があると分かると、恥の意識や劣等感を伴うことが多く、ストレスをためやすい。平山さんは「不妊と男性の価値は関係ない。今後の生き方も含めて夫婦で話し合うことが大切だ」と専門家との相談を勧めている。カウンセリング料金はクリニックの患者で2100円、それ以外は5250円。

 また、厚生労働省の事業で全国の主な大学病院や保健所に「不妊専門相談センター」が設置され、電話相談を受け付けている。都道府県庁の母子保健担当課で病院名や連絡先が分かる。

[引用元:毎日新聞]